オーディオ機器の音質を改善できる「アンプ」は、高音質なサウンドを聞くために重要な機器です。アンプはオーディオ機器の中でも高価で、数万円する機器もあります。
中華アンプは一般的なアンプに比べて安価なため、初めてアンプを購入する人に最適です。
ここでは、中華アンプの選び方・実際におすすめする中華アンプを紹介します。

中華アンプとは
中華アンプとは、一般的なアンプよりも安価でありながら、しっかりと音質を改善できる中国製アンプのことです。中国メーカーは人件費を抑え、大量生産できるような仕組みを構築しているためでしょう。
アンプはオーディオ機器から出力された音の増幅や音質調整を行い、スピーカーに送ることで大音量の高音質なサウンドを聴くことができます。
アンプの種類
アンプの主な種類を解説します。
- AVアンプ
- プリメインアンプ
- 真空管アンプ
AVアンプ
AVアンプとは、ホームシアターのようなサラウンド方式の増幅が行えるアンプのことです。ステレオアンプでは2チャンネルまでしか対応できず、5.1チャンネルなどのホームシアター環境に対応できません。
しかし、AVアンプは製品によって性能差はあるが、複数のチャンネルを処理できます。また映像処理も行えるため、HDMI端子が搭載されていることも特徴です。
プリメインアンプ
プリメインアンプとは、音量や音質を調整する「プリアンプ」と、音を増幅させる「メインアンプ」の2種類が一つになったアンプのことです。
そのため、CDやレコードなどの音源を接続することで、音質の調整と音の増幅を一つのアンプで行えます。プリメインアンプ一台で済むため、省スペース化や費用を抑えることが可能です。
真空管アンプ
真空管アンプとは、CDやレコードなどの音源を真空管で増幅させるアンプのことです。真空管は構造上、耳障りな高調波歪みを感じさせにくくなっています。
高調波歪みは「奇数次高調波歪み」と「偶数次高調波歪み」の2種類があり、耳障りな歪みが「奇数次高調波歪み」です。つまり、真空管は「奇数次高調波歪み」が発生しにくい構造をしています。
中華アンプの注目の機能・性能
アンプの注目の機能・性能を解説します。
- デジタル方式を採用
- 価格が安い
- 音質が良い
デジタル方式を採用
デジタル方式はアナログ方式に比べてノイズに強く、劣化しにくいことが特徴です。
デジタル方式はアナログの入力信号をそのまま増幅させるのではなく、デジタル信号に変換をしてから増幅を行います。デジタル信号で増幅させた後、アナログ信号に戻してスピーカーに送る方式です。
中華製アンプはデジタル方式を採用しているため、高音質を保つことができます。
価格が安い
中華製アンプは最大の特徴として、他メーカーよりも価格が安いことです。中華製アンプの購入を検討している人は、価格の安さに魅力を感じているからではないでしょうか。
一般的なアンプは数万円する製品が多く、気軽に購入できるものではありません。
しかし、中華製アンプは数千円で購入できるため、非常にコストパフォーマンスに優れています。
音質が良い
中華製アンプは価格が安いだけでなく、増幅後の音質にも優れています。中華製アンプの増幅方式はデジタル式を採用しているため、ノイズを抑え音質劣化を防ぐことが可能です。
デジタル信号に変換をしているので、加工しやすいことも挙げられます。デジタル信号は0と1の組み合わせで構成されており、単純な加工処理でよく、処理時間を短縮させることもできます。
安いアンプと高いアンプの違いを解説
安いアンプと高いアンプの違いはデジタル方式かアナログ方式の違いです。安いアンプは既存の流通しているICチップを使うことに対して、高級アンプはアンプ毎にアナログ回路を設計しています。
高級アンプは最適なトランジスタや抵抗を用いているため、音の増幅時に発生する熱を抑え、ノイズを抑えることが可能です。
高いアンプは安いアンプに比べて、音質が良くなります。
中華アンプのおすすめメーカー
中華アンプのおすすめメーカーを解説します。
- LEPY
- FX-AUDIO-
- TOPPING
LEPY
LEPYは高品質なオーディオアンプの開発と製造を行っている中国広東省にあるメーカーです。高い品質と音質を追求し、価格の安いオーディオ製品を開発しています。
LEPYは世界中の多くの国で商標登録をしており、AmazonやAliExpressの大手ECサイトで展開しています。Alibabaが運用している企業評価サイトでも高い評価を得ているメーカーです。
FX-AUDIO-
FX-AUDIO-はNorth Flat Japanが中国で生産しているオーディオブランドです。North Flat Japanは大阪に本社を置くPC関連やオーディオ関連の事業を展開しています。
中国で生産しているFX-AUDIO-製のアンプは低価格で、品質が高くとても人気がある製品です。アンプだけでなくハイレゾ対応のDACを取り扱っています。
TOPPING
TOPPINGはDACやアンプ等の高品質なオーディオ機器の製造を行っています。中華アンプは一般的に安いというイメージがある中で、数万円を超えるフラグシップなアンプを展開している中国メーカーです。
TOPPINGは高機能な製品が多く、圧縮率が少なく高音質なaptxのコーデックに対応したオーディオ機器も展開しています。
中華アンプの選び方
アンプの選び方を解説します。
- 接続方法で選ぶ
- 最大出力数で選ぶ
- 種類で選ぶ
接続方法で選ぶ
接続方法は有線接続と無線接続の2種類があります。有線接続で使用するなら、搭載している端子が重要です。端子には「3.5mmジャック」・「光デジタル」・「同軸デジタル」・「USB」があるので、使用したい端子があるか確認しなければいけません。
無線接続はスマホなどからワイヤレスで接続ができるため、非常に便利です。
最大出力数で選ぶ
最大出力数はアンプが増幅できる音の限界値を表しています。アンプは表示されている最大出力数によって音の増幅が変わるため、自分が使用する環境に合わせて選ばなければいけません。
パソコンなどに接続して使用する卓上スピーカーなら、さほど大きい出力は必要ないので50Wもあれば十分です。映画などを大画面で楽しむために使用するなら、50W以上を選ぶといいでしょう。
種類で選ぶ
アンプの種類は大きく分けるとアナログとデジタルに分けることができます。中華アンプは比較的デジタルアンプが多い印象があり、そのため安価なラインナップです。
価格を抑えたいと思うならデジタルアンプを選ぶとよく、数千円で購入できるモデルがあります。しかし、原音の音質にこだわりたいと思うなら、原音のまま増幅するアナログアンプがおすすめです。
中華アンプのおすすめ10選
中華アンプのおすすめ10選を紹介します。
LEPY LP-2024A 20W
- コストパフォーマンスに優れる
- クリアーな音質
- コンパクトなサイズ
LEPY LP-2024Aをおすすめする理由は、優れたコストパフォーマンスとクリアーな音質だからです。
LEPY LP-2024Aはコストパフォーマンスに優れたアンプで、約3,000円で購入できます。価格の安い中華アンプの中でも、特に安い製品です。
人気の旧型LP-2020の後継機でICチップが変更になり、クリアーで聞き取りやすい音質になりました。
また、サイズも非常にコンパクトなので、デスク上に設置しても邪魔になりません。
参考 LEPY 公式サイトLEPY LP-268 20W
- 激安な価格
- 堅牢なアルミボディ
- パナソニックのICチップを搭載
LEPY LP-268は1,000円台で購入できる中華アンプで、非常に価格が安くなっています。中華アンプは3,000円〜5,000円の製品が多い中、特に激安なアンプです。
ボディにアルミニウム合金を採用しており、軽量ながらも高い強度を誇っています。プラスチック製ではないので、高級感のあるデザインです。
参考 LEPY 公式サイトLEPY Bluetooth 45W
- ワイヤレス接続に対応
- USB/SDカードから再生可能
- リモコン付き
LEPY BluetoothアンプはBluetoothに対応したワイヤレス接続が行えます。Bluetooth接続が行えることで、スマホやタブレットの音源をアンプ経由で出力することが可能です。
また、本体にUSBやSDカードを挿すことで、保存されているデータを直接再生できます。
参考 LEPY 公式サイトFX-AUDIO- FX202A/FX-36A PRO 48W
- コストパフォーマンスに優れる
- 高級感のあるデザイン
- ゲイン切替スイッチを搭載
FX-AUDIO- FX202A/FX-36A PROは4,000円台で購入でき、コストパフォーマンスに優れています。筐体はアルミ合金を使用しているため、耐久性に優れ、高級感があるデザインです。
ゲインを簡単に切り替えられるスイッチを搭載しており、瞬時に切り替えができます。
参考 North Flat Japan 公式サイトFX-AUDIO- FX-98E 160W
- 160Wの大出力
- ゲイン切替スイッチを搭載
- 堅牢なアルミボディ
FX-AUDIO- FX-98Eは最大160Wx2chのステレオ出力を可能としており、迫力のあるサウンドを楽しむことができます。ベースゲイン設定を切替ができるDIPスイッチを搭載しており、簡単に切替が可能です。
本体はアルミ合金製の筐体で軽量かつ耐久性に優れ、高級感を実現しています。
参考 North Flat Japan 公式サイトAIYIMA A03 50W
- ワイヤレス接続が可能
- サブウーファー端子を搭載
- コンパクトなサイズ
AIYIMA A03は有線のAUX接続と無線のBluetooth接続の2系統入力ができます。そのため、スマホ等のBluetoothデバイスと接続ができ、様々な機器と接続が可能です。
左右スピーカーだけでなくサブウーファー用の接続端子があるので、ホームシアター環境を構築している方でも使用できます。
参考 AIYIMA 公式サイトNobsound NS-01G Pro 50W
- Bluetooth接続が可能
- コンパクトなサイズ
- カラーバリエーションが豊富
Nobsound NS-01G Proは有線接続と無線接続に対応しています。無線はBluetooth接続に対応しているので、手持ちのBluetooth対応デバイスと接続して使用可能です。
本体サイズが「78x70x38mm」と非常に小さく、車載取り付けでも邪魔になりません。
参考 NOBSOUND 公式サイトNobsound G2 PRO 300W
- 最大300Wの出力
- サブウーファーが接続可能
- ノイズを抑制
Nobsound NS-01G Proは最大300Wの出力が行えるので、デスク上の使用よりもホームシアターに向いています。また、サブウーファー用の接続端子を搭載しており、大迫力のサウンドを楽しめるでしょう。
ハイパワー出力時のノイズを抑制するためにローパスフィルターを採用しているため、ノイズの少ない綺麗なサウンドを聞くことができます。
参考 NOBSOUND 公式サイトSabaj A20a 150W
- 2.1サラウンドシステムに対応
- リモコン操作が可能
- 150Wの出力パワー
Sabaj A20aは低音域を強化したい場合に、サブウーファーを接続することができます。重低音が好きではない人には2.0chで使用できるので、好みによって使い分けをすることが可能です。
離れた場所から操作ができるようにリモコンが付属しており、ソファーなどで寛ぎながらアンプを操作することもできます。
参考 Sabaj 公式サイトTopping A90 76W
- ハイレゾ音源に対応
- ヘッドフォンアンプとしても使用可能
- 歪みが少ないサウンドを実現
Topping A90はハイレゾ音源に対応しているアンプで、原音に限りなく近い超高音質なサウンドを楽しめます。
また、増幅用のプリアンプとして使えるだけでなく、ヘッドフォンアンプとしても使用可能です。1台で2役の機能を満たせるため、2台のアンプを購入するより安くなる場合もあります。
参考 TOPPING 公式サイトライターあとがき
アンプを含め音響機器は高価な製品が多く、イニシャルコストがかかります。またアンプ単体では音を鳴らすことができないため、スピーカーなども必要となり、アンプ費用だけではすみません。
中華アンプは数千円で購入できる製品が多数あり、他メーカーのアンプと音質を比較しても十分な性能です。
イニシャルコストを抑えつつ、音響環境を整えたい人に中華アンプをおすすめします。